2017年 02月 05日
有酸素運動ノススメ マフェトン理論 |
年始だったと思うが、テレビをつけると人が走っていた。いわゆるマラソンである(もしくは駅伝だったかもしれない)。
見ているうちに「ちょっと私も走ってこようかな」となるのは人の常。いざ走ってみると「・・・何だかイメージと違う」となるのは運動オンチのお約束。
そんな年始明けに図書館へ行くと、ランニング雑誌が目に止まった。何か初心者向けの記事でもないかしらんと眺めていたが、ふと隣を見るとウォーキング良いよ!という内容の別の雑誌が置いてあった。
面白そうな内容だったので、当初の目的をすっかり忘れ、その雑誌を借りて帰る。
読み進めていると興味深い記事が載っていた。それがマフェトン理論。
■マフェトン理論
乱暴に説明すると、180-年齢を心拍数上限とする有酸素運動をやれ! である。
もう少し説明する。
その前にまず筋肉の話から。
・遅筋は持久力に優れ、脂肪をエネルギーとし、有酸素運動時に使われる。
・速筋は瞬発力に優れ、糖質をエネルギーとし、無酸素運動時に使われる。
マフェトン理論で重要なのは遅筋。
・筋肉の7~8割を占め、持久力があり、豊富な脂肪をエネルギーとする遅筋(エアロビック筋)を鍛えれば、持久系スポーツでよりよい結果を出すことが出来る。
・遅筋を鍛える運動強度の目安は、心拍数によって知ることが出来る。
・その心拍数の求め方は、180-年齢。
■「180-年齢」の根拠は何なのさ?
キーワードは呼吸商
「あの寝ている間に息が止まるっていう」
「それ、睡眠時無こきゅうしょー候群」
■呼吸商とは
"呼吸商(こきゅうしょう、英: respiratory quotient; RQ)とは、ある時間において生体内で栄養素が分解されてエネルギーに変換するまでの酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比のことである。" https://ja.wikipedia.org/wiki/呼吸商
はい、噛み砕こう。
人間息をする。吸って吐く。酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出す。
吸った酸素は、体内に蓄えられた栄養素(糖質、タンパク質、脂質)を燃焼させるのに使われる(消費)。燃焼した後に作られ、吐き出されるのが二酸化炭素(排出)。
酸素消費量と二酸化炭素排出量は、運動強度によって変わる。
酸素消費量と二酸化炭素排出量の比率によって、どの栄養素がエネルギーとして使われたかがわかる。その比率が呼吸商。
それぞれの呼吸商(二酸化炭素排出量/酸素消費量)は
脂肪 0.7
タンパク質 0.8
糖質 1.0
・呼吸商が低い運動では脂肪をエネルギーとしている。
脂肪を燃焼させるためには酸素が必要=有酸素運動。
・呼吸商が高い運動では糖質をエネルギーとしている。
糖質を燃焼させるためには酸素は不要=無酸素運動。
この呼吸商と心拍数の関係を調べた結果生まれたのが「180-年齢」の公式。
■アスリートも病み上がりも同じ心拍数?
ただし年齢が同じだからといって人はそれぞれ千差万別。
毎日運動している人もいれば、年中風邪をこじらせてる人もいる。
なので、基準となる数値に+5、+-0、-5、-10のいずれかを加えることで、人それぞれにあった上限を設定する。
求められた数値があなたの最大運動心拍数で、その数値-10が、運動時の最小心拍数。
あなたが健康な30歳なら、180-30で運動時最大心拍数は150、健康なので補正0。下限140bpmから上限150bpmの間になるような強度で運動をすれば良い。
■ウォームアップとクールダウン
突然運動を始めてはいけない。
安静時と運動時では血液の流れに大きな違いがある。安静時は臓器を中心に流れるが、運動時は筋肉へと流れる。徐々に心拍数を上げる(下げる)ことで急激な変化を避け、体の負担を減らすことが出来る。アップ・ダウンの目安は12~15分。徐々に負荷をかけながら、目標心拍数まで上げていく。
■心拍数の求め方比較
「220-年齢の65~85%」の域に有酸素運動上限心拍数があるという話もあるそうだが、そんだけ広けりゃ当たるだろ的な大雑把感がある。
年齢30歳の人のケースを「220-年齢の65~85%」と、「マフェトン理論」で比べるとこうなる。
(220-30)*0.65~0.85=124~162bpm
マフェトン理論では、180-30=150bpm。
この150bpmを基準に、病み上がりの状態なら-10で140、普段から運動をしているなら+5で155。つまり140~155bpmの範囲内に有酸素上限がある。
次回は食事の話
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by shc-03
| 2017-02-05 22:10
| 心拍トレ
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